石版画の手順(1996年頃作成)実際やるのと手順を文章にするのとでは大違いだ!
石を磨く 石の表面を金剛砂(紙ヤスリの表面についてるツブツブ)で磨きく。前に描いてあった絵を消すのと、版面を平らにするため。 この後「目立て」という作業があるのだけど、写真ない。できあがった絵の表面をよく見てもらうとわかるんだけど、「砂目」が絵のタッチに影響をあたえるの。砂目の粗さ(細〜粗)の選び方で、絵に個性も出る。 |
主な道具 左上からスポンジ、リトクレヨン、インク、インクを練るヘラ、アラビアゴム、硝酸 |
第一製版 リトクレヨンで描画し、レジーヌ(ラズンとも言う。松やにの粉)と、タルック(ストーンパウダーとも言う、石の粉)をはたいて絵を定着させる。その後、アラビアゴムを水で溶いたものに硝酸をスポイトで2-3滴混ぜたのを塗って1日おく。 |
第二製版の前に アラビアゴムを塗って乾いた布でからぶきすることにより、絵を描いていない部分を保護する。 石を乾かした後、灯油をかけてクレヨンを洗い落とす 下の写真を見ると、もう描画部分が水をはじいているのがわかる。 この状態で、もう刷れなくもない(刷ってしまったこともある)が、すぐ版ツブレがおきる。版を丈夫にするために、第二製版をする。 |
第二製版 さっき灯油で洗いおとした絵の部分に製版墨(堅い黒インク)をローラーでのせる。この間、版面は常に湿っていなくてはいけない。うっかり乾いたところに墨がついたり、その他油分がつくと、描いてもいないのにそこも版になってしまう。 墨がのったら2つもどってレジーヌ、タルック、硝酸入りアラビアゴムを塗る。 1時間以上おいたら、製版完了。硝酸入りアラビアゴムを洗い流し、またアラビアゴムをぬって布からぶきし、墨は刷りの準備がととのったら灯油で落とす。 |
好きな色を混ぜて練ったインクをローラーにつける ローラーは版の状態やインクの色によって3種類の中から選ぶ 左から、裏皮ローラー(スミ刷りでの細かいトーンなどが良く出る。砂目にしっかりとインクが食込むから) 表皮ローラー、ゴムローラー(カラー用) |
版にインクをのせる 版が不安定(凹凸などがハッキリしていない、単に水はじきを利用しているのだから版になってるほうが不思議だ)なので、ローラーの転がし方に注意。 インクをのせすぎないように |
刷り 本刷り用紙、クッション用のうすい紙2-3枚タンパン(トタンなどの平らな金属板にグリスかラードみたいな油を塗ってすべるようにしたもの)の準にのせる。 圧を調節してバーを下げる このプレス機は下圧式、といって上はラトー(スクレイパー、スキジーとも言う、さっきのあぶらグリースのところを滑らすだけ)圧は下から押し上げられる感じになってる。 ハンドルを回転させる。電動のもあるところにはある。美学校にはない。けっこう腰にくる。 |
バーを上げ、紙をはがすと刷り上がっている。超手抜きな説明でごめんね。 実際やろうとするなら本などで1つ1つ確認しながらやってね。怪我をするといけないので。 |