ラテ本13(あんです発掘編)

「あんです研究編」に入れてたんですが、いっぱいになったので分けました〜

ミイラ系
「インカに眠る氷の少女」ヨハン・ラインハルト 著/畔上司 訳(二見書房)
「失われた文明 アンデス ミイラ」恩田陸 著(NHK出版)
以前はミイラと言ったらエジプトを思い浮かべたものだが最近はアンデスのミイラも有名になったな〜。
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でもテレビを見ていて不満なのは「ミイラ信仰」「いけにえ」の話が、時々ごっちゃになってるぞ!
たとえば、上記の本で言うなら「氷の少女」は太陽神に祈るために、いけにえにされた少女がミイラで発見されたものである。「失われた文明」の方は、先祖のミイラを生きているかのように扱う事や、人が死後も生活するという考えに基づいた埋葬の仕方などを記録している。
同じ「アンデスのミイラ」でも両者は信仰の対象も地域も時代も全然違うのである。

考古学関係の情報は、日本国内ではオフラインの方が活発だったりします。参加される方の年齢層もあるかもしれません。(中高年の方々がアンデスに魅せられるのは何でだろう?)毎年多くの著書が出版されています。以下の会報には毎号くわしく出版案内が載ってますが、すんごい量です!全部買ってる(読んでる)人っているんだろうか・・・?

アンデス文明研究会 http://www.h6.dion.ne.jp/%7Eandes/

ラテンアメリカクラブ http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Desert/3464/

「アンデス教養旅行」寺田和夫 著(東大新書)古本なので今もあるか不明
アンデス考古学の権威といえばこの人!!とは聞いていたものの著書が手に入りにくく、ようやく古本屋で見つけゲット。なんと1962年発行と私の生まれた年!日本人が本格的にアンデス発掘にかかわるようになって、まだ半世紀なのですね。しかしそれにしても、この頃は、まさか、こんなに一般の人が南米にどんどん旅行に行ったりテレビで次々放映されるようになるとは思わなかっただろうなあ〜。

カハマルカ LOVE!
「アンデスの黄金騒動記 クントゥル・ワシの神殿発掘記」大貫良夫 著(中公新書)
「アンデス紀行編」に入れても良いかな、と思える楽しい本。でも一応発掘がメインだし(笑)。
「アンデス 夢の風景」大貫良夫 著(中央公論新社)
これこそ「アンデス紀行編」だけど、一応発掘にまつわる話しだし(笑)。学者先生ってのは良い意味で世間ずれしてなくて、素直な感性を持ってて、かえってこういう旅行記もさわやかでイイ感じ。
ドン・ギジェルモ楽団サイコー!!(satoko@カハマルカ音楽好き)
                 
******ある掲示板に書いた文の部分転写******
クントゥル・ワシのビデオ 投稿者:satoko
昔、大貫教授か誰かが発掘に行って黄金が出てきて、それらの管理を巡って村人とすったもんだする、というテレビ番組があり、場面場面に合った即興の歌(?)がすべてあのカハマルカ調で、いい感じでした。あとで出演者に「ドン・ギジェルモ楽団」がいると知ってびっくりしました。すると、あの挿入歌もみんなドン・ギジェルモ楽団だったのかなあ?
(自己レス)「アンデスの黄金騒動記」という番組でした。検索したら、関連の本がみつかり、さっそく本屋で見つけて読みました。面白かったです。「アンデスの黄金 クントゥル・ワシの神殿発掘記」大貫良夫 著 中公新書で、この本を読むと、番組の挿入歌は、カハマルカに良く有る男女掛け合いの曲に大貫さんが歌詞をつけ、ドン・ギジェルモ楽団が演奏&歌ったそうです。
番組が終わった後も、何年かに渡って発掘は続けられ、黄金が出てくるたびにお祭りは開かれ、そのたびにドン・ギジェルモ楽団がやってきて演奏し、みんなで踊ったそうです。なんかとっても良いな〜〜と思いました。

「古代アンデスの謎・二〇〇〇年前の脳外科手術」片山容一 著(廣済堂出版)
アンデスで発見された頭がい骨に、穴が開いてるのが多く、それも四角くナイフで切った跡もあり、しかも切ってからその後生きていた形跡がある・・・てなことから、調べていくと古代アンデスの外科手術は、現代の脳外科手術にも通じる医学的根拠が!と、字ヅラで書くと難しいが、読むとちょっとワクワクしたり、何かとにかくビックリします。

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