〜日記のようなコーナー〜

2004年3月22日
謎の転校生の謎
    
NHKアーカイブスで「謎の転校生」というのをやっていて、つい見てしまった。
1970年代に少年ドラマシリーズというのがあって、「タイムトラベラー」(時をかける少女)
など、中学生ぐらいの少年や少女(当時の私と同年代)が主役のドラマが何年か続いたらしい。
ダンナはかなりハマッって見ていたらしいが、私はまったく見覚えがない。
     
で、「謎の転校生」の件だが、ストーリーはめんどうなので説明しないが、
転校生で宇宙人の少年の顔が、ギャラリーY々木のS藤さんにあまりにもソックリで、
年齢的にも近い。あとで聞いてみようとまで話していたのだが、
番組の最後に主な出演者の3人が30年ぶりに会う、という演出がされていて、
その疑問はいきなり解決した。あたりまえだがS藤さんではなかったので、
わざわざ確認しないように。(>美学校関係者諸君)
              

2004年3月10日
原画のない版画
    
私の石版画の作り方は、いきなり一版目を石に描き始めてしまい、
刷り上がったものを見て、次の色を考え、次の版もまた直接石に描く。
一版目をトレースして色の入る位置を決めたりはするが、
原画というものがない。
       
紙やインクを変えてみたり、間違えて逆さまに刷ってしまったり、体力的限界もあり、
だいたいいつも10枚ぐらいしか作らない。
10枚ほど同じ作品ができるので「複製」されていないわけではない。
しかし、原画の複製ではないのと、版が残っていない(石をみがき落としてしまうから)
その10枚以外に存在しないので、言い換えると10枚が原画みたいなものだ。
      
でも、結局はマニアックな自己満足の世界なのかもしれない・・・。
版画に特別な価値をつけるのは、自分がそれで作品づくりをしているからであって、
原画があって、それを複製するための手法と考えるなら、
やはり価値があるのは原画で、複製は単なるコピーにすぎないのだ。
         
下の友人の例にしても、原画を売りたくないから複製の方法を長年探していて、
その候補にリトグラフやシルクスクリーンもあり、
版を起こすのにばく大な費用がかかるのであきらめたが、
もしも安価でできたなら、やはり「複製画」として利用していただろう。
        
また、ある油絵の作家さんの個展に行ったとき、自分がリトグラフをやっていることを
その場にいた知り合いが紹介してくれた時、その大先生が
「複製が必要なんで、前々からリトグラフを作らせようと思ってたんだけど」
といった話しを持ちかけられかけて、たいへん困ったことがある。
上記のようなやり方で、自分の作品づくりをしているものだから、
他人の原画から版を起こして刷ってあげるなんてことはとてもできない。
もちろん技術的な問題もあるが、
やはり心情としてこの時は辛かったなあ・・・。
     
結局のところ、
自分にとって版画は、表現方法であるけれど、
他人にとって版画は、複製の手段にすぎない、
と、ヤサグレてみる。
              

2004年3月9日
ジークレー
    
先日、ある友人から、展覧会のお礼状が届き、
スキャナーで取り込みパソコン出力した絵が添えられてあり、
説明書きに「リトグラフ」とあった。
少々納得いかないので聞いてみたら
「ジークレー出力したものをお店でリトグラフとして売っているから」とのこと、
「この言い方、マズイのかな?」と逆に質問されたが、
長年の友人だし版画には詳しくない人だし、
「う〜む。私は一応リトグラフ関係者(笑)だから気になるけどね・・・」
と返事をしたが、本当はすごく納得いかない。
    
そういうわけで、さっそくジークレーについて調べてみた。
原画をスキャナーで取り込み、プリンターで出力する。
「版画 = 複製画」
という定義からいったら、版画ではある。
でも版を作らないのだから、明らかにリトグラフとは違う。
          
スキャナー取り込みが悪いといってない。
取り込んだ画像をモニターで見た時、プリンター出力した時、
それぞれを原画と比べて合わせるのはものすごく大変な作業だ。
プリンターだって、精度の高い、大型の機械の値段はものすごく高く、
個人では買えない。画像取り込みにしたって、
家庭用スキャナーはA4ぐらいまでしか取りこめず、業者に頼むか
ポジ撮りしてフィルムスキャナーにかけないといけない。
その手間を考えると、技術料・設備費でかなり高額になるはずだ。
ジークレーはフランス語で「吹きつける」の意味だから、
吹きつける技法は、ちゃんとした技法として、確立して良いと思う。
          
一般的に版画の販売サイトでは、
ジークレー(またはジクレ、ジクレー、ジークリー)と明記し、
その横に「ジークレー(Giclee)とは?」と説明書きがある。
しかし、お店によっては別名「デジタル・リトグラフ」と呼んでいて、
それを表組などにする時、文字数の都合か「リトグラフ」に省略されてしまっている。
思うに「要するにプリンター出力じゃん!」てのがバレると
高い値段がつけられないからワザとそうやってごまかしているのではないか?
なぜ堂々とジークリーとして売らないのか。
       

2004年3月8日
ダチョウ王国
    
ダチョウ王国に行った。
ダンナがとあるアンデス音楽の衣装にダチョウの羽が使われると知って、
かねてから羽を手に入れたいと探していたのだが、
ダチョウの羽をハタキなどに加工したものは案外ネットでも手に入りやすいが、
どうやら加工前の羽を譲ってもらえるのは、
一番近くて茨木のダチョウ王国というところだと判明。
              
牧場はダチョウの肉を出荷するために作られたもので、
観光用という感じではない。ダチョウいるわいるわ!ものすごい数!
求愛行動のためか、ケンカによるものか、羽はボロボロだった。
先に事務所に寄って例の目的の羽を購入したわけだが、
それが高い理由がわかった。あんなに良い状態の羽は、
限られたシーズンに選別するしかない。
単に落ちたのを拾うわけではないな。と、ひじょうに納得した。
        
最近、狂牛病やインフルエンザで騒がれているので、
ダチョウ肉が注目されている?という記事も読んだことがあり、
しかも低脂肪、低カロリーで、高タンパク、鉄分豊富だというではないか。
      
バーベキューをやる設備もあるのだが、到着時間が遅かったため断念。
刺身とソーセージを食べたのだが(フィレ肉の塊も買って家に帰って焼いて食べた)
刺身は真っ赤で、馬刺(一回しかたべたことないので味は記憶にないが)みたい。
焼いたものは舌触りが鶏肉というよりは、牛肉に近い。
「柔らかくクセがなく食べやすいかわりに、肉としての個性がを感じられない。
あまり需要は伸びないだろうな。値段も高いし。」
とダンナはつぶやいていた。さすが肉好き。チェックがきびしい。
     
しかしダチョウは、ホントに人なつっこくてかわいかった!
立ち止まるとワラワラ寄ってくるわ、歩き出すとそのままついてくる。
「さっき君たちの仲間を食っちゃったんだよ〜ごめんよ〜」
と言いながら広〜い牧場を後にした。
(ところで、ダチョウの場合も「牧場」でいいのかな?)
       

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