
17.チリワノ デ アヨパヤ
チリワノ デ アヨパヤ Chirihuano de Ayopaya
コチャバンバ県アヨパヤ郡 Cuyupaya
楽器を構成する材料は、モセーニョ等と同じ Tocoro 葦で、竹に近い。
5音階で3管と4管に別れていて、
一見して北ポトシのフラフラ(ソコーダ葦)に近いように見えるが、
交互に吹くと音階順に並んでいないのが特徴である。
(→チパヤのマイスス)
サンハ オルコオ リク ヒラウィリ
Sanja - Orqo - Liku - Jilawiri(Kilawiri・Jilaguiri)
2組 1組 2組 1組
各オクターブ違い。
IRA - 4管 ARCA - 3管
6組=12人。
Orqo と Liku の Arca は、鳴らないダミー管が付いていて4管に見える。
4管目がダミー。
2人の踊り頭(リーダー)が、それぞれパリワナ(フラミンゴ)の
羽根飾りのついた2m以上の巨大な丸太を持って鳴らしリズムを刻む。
地面も音色と関係する。
同様の楽器(?!)は、アマゾンのティワナ(テゥカノ)族にもあるという。
ティワナ(テゥカノ)族・・・・ブラジル、ぺうー、コロンビア国境。
(山形県アマゾン資料館)
なお、このチリグアノの実物を見たとき、
管の組間違いだと思い修理してあげようと思ったら
店の人が慌てて「これでいいのよ!」と止められた。
材質も安っぽく見えたので、民芸品、土産品の作り損ないと思っていたので
買わなかったのだが、実は貴重な楽器だった。
安っぽい民芸品、作り損ない・・・と言う先入観から
多くのことを見過ごしてきたような気がする。
チリワノ族はトゥピ・ガラニー語系の現在のパラグアイ経由の
密林(Gran chaco〜チチカカ東部)インディオの一つだったらしいが、
今のチリワノと呼ばれる音楽が、チリワノそのものの踊りなのか、
チリワノをもじった踊りなのか、
(・・・例えば、ケチュア・アイマラ圏でトバ族の踊りが
かなりアレンジというか、デフォルメされているように・・・)
いずれなのかは知らない。
どちらでもチリワノの伝統の流れを組んだ音楽といえなくもない。
4という数にこだわりがあるのか、
3管を4管に見せているところも不思議である。
インカは4つの地方。
縁起をかついだ型式なのか?調和のためか。
このアヨパヤのチリワノは、主に2月頃、
特に2月2日カンデラリア(ろうそく)祭の祭りで使われる。
・Flor de Cuyupaya クユパヤの花
・Sonqoyqimanta Orqosayku
・Huayn~o chirihuano チリワノのワイニョ
の3曲が、よく演奏されるという。
参考音源
LP '80 A-2 Huayn~o chirihuano
(音源は譜より半音高かった)
(?) Kollasuyun~an 2-a Puriscaita (CD Pukuricuy)もそれか?
文献
M.A.B. P8 foto11 ,P14
Musik IM.ANDEN Hochland P29. Disco A-1
アヨパヤのチリワノ。トコロ葦。
18.チリワノ デ タンボクシ
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