
25.モチェ
モチェ文化のスィク
モチェ
古代アンデスには、サンポーニャの文化はあまりなかったといわれる。
ナスカ文化とモチェ文化の2つがある。
(一部ボリビアのバジェ地帯からも出土があるようだ。)
モチェは、ペルー北部海岸のインカ以前の文化であり、
今のペルーのリベルタ〜ピラウ県にあるビル川のところにある
モチェ谷に存在した。
モチェ文化はペルーの2つの古代文化であるチャビンとティワナコを
結び付ける文化で、BC200〜800年に成り立っていた。
モチェ文化の工芸品は貴族の墓から発見されている。(Sicu文献 P84)
モチェ文化時代の人たちが空想した死後の世界用を描いたと考えられている。
デスペラード(ムカした人)と呼ばれる、一部使用される部分、
つまりまつげや唇や筋肉などを残し、他をを切り取られた、
死後に生きる骸骨のように整形されたものが描かれている。
(地獄絵のよう。ヘビーなので略)
エログロな世界であるか、
その中でもサンポーニャと性交渉は止められなかったようである。
紐でつながれた2人1組のサンポーニャに、
踊り手5人が描かれているセラミックがある。
他にもいろいろ描かれているが、
死に関する図のほとんどにサンポーニャが描かれている。
ドクロによって吹かれ儀式や踊りに登場する。
紐は実際にあった・・・という考えと
奏法を示すためのイメージにすぎないという説がある。
とにかく2人1組で交互の音階になる一対の楽器である。
絵からははっきりと分からないが、大きい方が5〜6管、小さい方が5管で
交互の対になっている。竹製のようである。
罪によって目と唇を切りとられた人が
サンポーニャを吹いている図柄もあるが、
唇がなくても音が出せるのだろうか?!
又モチェ文化では神々もサンポーニャを吹くと考えられていた。
ラッパの仲間と合奏しており各々2台1組ずつだった。
これについては、ヨーロッパの半人半獣の牧童神「パン」に通ずる点があり
興味深い。
サンポーニャ吹きは大きめに描かれることが多い。
描かれているサンポーニャに手の形がつけ加えられているものがある。
これは、手足の切断や首切りと関係しているという説もある。
イラ管側はジャガー、アルカ管側は鳥のモチーフの服を着て
服は「トカゲの使い」と「神」とを真似したもののようである。
ただ、このモチーフに関しては紐で結ばれていない!
また、同時代の他のモチーフに、パーカッションを加え
グループで合奏するスタイルもあったようだ。
まだよくわかっていない部分多いが、
どうも複数の合奏のスタイルがあったようだ。
26.アンタラ
まうノート・トップ