
56・綴じ込み以外の資料
ブックバンドの綴じ込みから外れている資料がありましたので、
その内容を入力しました。
チリワノ・・・又は、チリグァノスは、正確には今でも東部ボリビアの一部族の名前である。
(現在はわかりにくくなっている。)ボリビア5大部族。
チリワノ語というのもある。(ケチュア、アイマラ語化されている地帯もあるようだ。)
又、チリワノと称されるのは、楽器郡でもあるし、踊りでも部族名でもある。
チリワノ・・・という名前以外の古名はないのだろうか?
○○村のチリワノと言わないとどの楽器かわからなくなる。
このチリワノ族は、ワイラ、カパック、インカ(1493-1527)の時代に
インカに反抗して戦っている。
踊りは彼らを表現している物とも考えられるので、チリワノの子孫との断言はできない。
チリグァノ族はチャコ〜ピルコマヨ〜グランデ川間に住んでいる。(チャコ)
ベニ川ジャングルにも住んでいた。
言葉で分類すると、トゥピーガラニー語族。
ティワナク期にアンデスを通り、ペルービルカノタに着いたが、
ここではチリワノはチャンカ族に滅ぼされてしまっている。
コージャ(高地)に広まる。当時は野蛮だったようで、
ガルシラーソベガ(1609)は神を待たない山に住む動物のような
最も野蛮な人喰い族のようなことを書いている。
北部アイマラ族にチリワノの口承伝説が多い。
インカ時代に野蛮なチリワノを沈めるため
インカ帝はワンカ族を送り、ワンカ族のリーダー・ワンカネに負かされ、
ジャングルに戻った。
なお、ワンカ族はインカ族に完全支配されたことはなかった。
チリワノとして知られる今の音楽は、チリワノの野蛮な様子を表すものである。
5月3日のFiesta de Cruz ワンカネにて見られ
アラパコ湖〜Ramis川周辺の村のチリワノたちが現れ、
一日中Sicuにあわせて踊り、お祝いする。
午後遅くに帰っていく。
12ヶのアンサンブル・グループ(→P64)くらいが存在するという。
1グループは平均して12人位で、約30人まで膨らむこともある。
プレイヤーの多くが年間を角アンサンブルを掛け持ちしている。
何十年か前には、数百人のメンバー(記録には500人)のもあった。
年齢は様々だが男のみ。
ワンカネのチリワノ
ファ ラ♭ ド ミ♭ ソ
ソ シ♭ レ♭ ファ ラ♭
Amdrico Valencia の1905の譜より
チリワノの古典衣装は小さなカラフル名ポンチョで
房、飾り、黒いウールのズボン、短い白いプリーツスカート、羊がリャマのサンダル、
モンテラ帽子(縁が下に下がっていて、長い房が首の所まで垂れている)が、
この西部の服は、今は使われない。
ワンカネのSicuは共鳴管がない。全音階。
チャカシクタイプである。
イラは5〜6、アルカは6〜7管である。
合奏は、3グループ(タイカ、アルクタ、チリ)に分かれる。
イラの第3管が「ド」
(P39図6の並びを見よ。BメジャーかB♭メジャースケール、全音階、P65を見よ)
キリャカニは6音階が7−6がない 「ミ」がない
リズムは16分割した8番目にアクセントがくる?(←未確認)
A1(bis)→A2(bis)→おきまりが入って頭に戻る。
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ラワト、ラワタ又はカイターノ
ペルー、クスコ県ウルバンバ郡Cuper〜パウカルタンボ郡Choqopia間
大型でリコーダ状、長さ900mm、直径40mm
クーペルでは、ラワタと呼ばずラワトと呼ぶ。
この村の例では、集落の長の支配下に音楽家と歌い手がおかれる。
割られて削られた目のつんだ木をワックスと牛の腱でくっつけてある。
(小型のものもあり、竹類で作られている)
吹き口長13〜14mm、幅11〜12mm、上唇側12mmで
前には四角い指穴で5つ穴があけてあり、後ろにも1つ穴がある。
指穴の間は、指3本分の幅で作られているという。
これの長さの単位名は特にないが、笛の全長は
ケチュア語で1Rikraで、横にのばした手の拳から、
あばらの上端までの長さに等しく、平均して90cm位である。
ジャガイモの作付けに使われ、木製のスネアドラム2台をともなう。
ラワトは3本。5人で合奏される。
ラワト
パウカルタンボ郡チョコピア
吹き口長12mm、幅10mm、リップ8mm、長さ885mm、直径35mm
指穴は表5穴で最も下の穴は少し横についている。
親指の裏穴1ヶは、チューニングのために使われているが、
演奏には関係ないという。
ケーナの仲間