サンポーニャ雑学04

2000.12.27.更新

     


    サンポーニャ類のフィールドワークについて
ボリビアの音楽の地域差はまだ大きく、同じ楽器に見えるものでも、
音が4分の1音違っていれば別の楽器の可能性ありとした方がよい。
他、大中小の呼びわけ方、合奏の形態、伴奏の楽器やその割合、服装や踊り、
音階や音符の並びetc。
同じ楽器ををいろいろな名で呼ぶというが、細かく分類して知るためには、
「同じような楽器で○○村ではAというようが、
××村ではBという名で存在する」と考え、2つの村に同じ楽器があっても、
2つの村に同名同型のものが別々にあると考えてから、
それが同じものか考える。
名前も村の中で別名、古名があるか、他の町からは何と呼ばれているか、
で同じ村でも2つも3つも異名があることもある。神経質に調べていく。
一見して混沌としたものが、豊かに広がりを見せてくれる。
日本でも本土で蛇皮線と呼ばれているものは、
現地沖縄では三線と呼ぶのが一般。
アイヌの弦楽器トンコリもカーと呼ぶ地域があった。
昔はアイヌも何種類かの文化があったらしい。楽器名も単純ではない。
同じような楽器も、そのサイズを表す言葉は地方によって異なることがある。
サイズを表すその名前を記録比較してわかることもあるかもしれない。
サンポーニャのサイズを表す、チュリ、マルタ、サンカ、トヨスも
アンデス諸国では一般的ではない。
また村によって音の狂い方が平均律と比べて一定である場合が多い。
西洋スケールとことなど音の並びがあるのだが、
その音律がどう分布しているのかまだわからない。

サイズによる名前
           極小    小     中     大
LaPaz市チャリャシク Churi   Mahalata  Zanka   Toyos
Puno県(ペルー)   Churi   Ankuta   Tayka
Italaque       Chiri    Mala    Sanja
Sicus        Licus    Chaupis  Sanka(Machus)
T.P.382       Chchili   Mala    Taica
Surisicu       Chuli    Chehulis  Likus    Maltas
Kantu        Chili    Iskay    Mamay   Altumamay
Phoco        Bala(Wala) Lama   Mama
Chiriwano(Puno)   Chili     Ankuta  Tayka
Jula Jula       Chili  Tijli  Likus  Mali(Mala) Macho
Julu Julu       Chili   Likus    Akarapi
Chirihuano de Ayopaya  Jilawiri Likus Orqo Sanja
Chirihuano de Umala   Chuli Malta Tayka
Lakita         Chili Likus(Mala) JatunSanja/Sanja(Jacha) 
           ラキータでは、7管N~aupa、6管Qhepaj という。
                 (CBBA,カピノータ県アピラパンパ)
ベンタイメディアの
アンタラ      レキント リチュ マラ オルコ
シクリス      タルカ リク
シクラ       リク オルコマラ
アヤリチ(チュキサカ) ウニャ ハナウンアヤリチ
プク(ペルー)  ワラ(Wala o Bala) ラマ(Lama) ママ(Mama)
尚、7管をKkatik(o K'ati) 6管をIra (Kantuに似ている)


サンポーニャ雑学05


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