13.チチカカ湖
1998.8.12.更新
6月27日(土)旅行6日目
夜半すぎ、僕の腸は、その働きを完全にストップさせた。
お腹をギュ〜ッと踏み付けられているような圧迫感と
30分おきにトイレを往復。
「出るもんさえ出ちまえば後は大丈夫!」
と、高をくくっていたのだが、
そうは、問屋が卸さなかった。

チチカカ湖からのぼる朝日。6時15分ころ。
ホテル・イスラ・エステベスのすべての部屋から
この朝日を拝めるそうだ。
この写真もベッドの上からパチリ。
午前7時30分、
ワゴン車でガイドのアルシデスさんと
ボリビアとの国境の街、ユングーヨへ。
この車内での苦しみは、たぶん一生忘れないだろう。
胃のすぐ下あたりがパンパンに張ってしまって
食べたものが、そこから下におりていかないのだ。
トイレを我慢していると
お腹をグリグリ足で踏み付けられてるような痛みに襲われ、
そのうち、胃がケイレンし始めた。
たまらなく、車の外でノドに指をつっこんだが
胃の中は空っぽのようで何も出てこない。
原因は、空気が薄くて胃や腸の働きが鈍っているところを
普段どうりにバクバク食べてしまったため
消化、吸収が追い付かなくなったためと思われる。
要するに、食べ過ぎである。

ペルーの入出国管理局。
ここで、大失態を演じてしまった。
ペルー出国の際に必要な書類を
トランクの奥深くにしまい込んでいたのだ。
道のど真ん中で、
でっかいトランクを開き、あわてふためく様は
さぞ、滑稽に見えたことだろう。
身体の調子の悪い上でのできごとで、
まさに、泣きっ面に蜂ってやつですな。
ガイドのアルシデスさんのはからいで
入出国管理局のトイレを特別に使わせてもらって
身体の方は随分と楽になった。
午前11時(ペルー時間)。
国境を越えて
今度はボリビアの入国審査を受ける。
「写真を撮るな」という注意をうけ
多少緊張したが、なんなくパス。
ボリビア側の町、コパカバーナのレストランで昼食。
出された料理は、おいしそうな鱒(マス)料理。
でも、僕は、いっさい口をつけることなく
トイレで便器をかかえてた。ああ、悲し・・・。
ガイドのアルシデスさんとは、ここでお別れ。
チチカカ湖を船で渡り、ワタハタへ。
船のガイドから
時計を1時間すすめるように言われる。
ボリビアとペルーとの時差は、-1時間。
ボリビアと日本の時差は、-13時間。
午後1時30分(ボリビア時間)、
コパカバーナを出航。

途中、太陽の島、月の島に寄ったが、
みんなが観光しているあいだ、
僕は、ゴロンと岸で横になってました。
岸に寄せる波の音と
鼻先をかすめるやさしい風が、
とっても気持ち良かった。
とても海抜3,812メートルの高地にいる感じはしない。
「太陽の島」は、
インカ帝国の初代皇帝マンコ・カパックが降り立った
聖なる島と伝えられているそうだ。

船の中では、全員、太陽神の洗礼をうけた。
野球帽、サングラスにジャンパーじゃ
ちょっと感じでなかったけれど・・・。

午後4時30分、ワタハタ着。
葦で編んだ船「トトラ」が、迎えてくれる。
港の小さい博物館を見学。
日本語の説明のテープが入ったウォークマンを
ひとりひとり首からかけられて館内をまわる。
ボリビアという国を20分で説明してくれる。
ワタハタからはワゴン車で
約2時間かけてラパスへ向かう。
Hotel Gloria(ホテル・グローリア)についたのは、
日のとっくに暮れた午後7時すぎ。
荷物を整理して、
夜のラパスに食事にくり出す。
ボリビアの通貨は、ボリビアーノ。
1USドル=5.4ボリビアーノ
1ボリビアーノは、約26円。
僕の身体は、
腸での吸収がまだ少しおぼつかない状態だけで、ほぼ回復!
行き先は、「日本人会館」3階にある日本食レストランへ。
いや〜ッ、
この時ほど日本食のうまさを実感したことなかったです。
朝から何も腹に入れてなかったこともあったが、
めんつゆに乾麺を湯がいただけのかけそば
と
カレーライス
のうまいこと、うまいこと。
みんなから、食い過ぎだと白い目で見られた。
これでも、カツカレーのところを
お腹を気にしてカレーライスで我慢したんだぞ!
食事の後は、
土曜日である今夜しか聴くチャンスのない
フォルクローレのライブハウス、ペーニャに直行だ!