19.帰国

   

2000.4.11.更新

    
   

7月1日(水)旅行最終日

いよいよ日本に帰る日が来てしまった。

最後とあって、

ホテルでの朝食も心して味わう。

ペルー、ボリビアを通してどこのホテルの朝食も

しぼりたてのフルーツジュースと

パンだけはおいしかった。

数種類の中で、パインジュースが僕のお気に入り。

お腹をこわした時も、このジュースだけは飲んでいた。

     

「なぜ、パンがこんなにおいしいのか?」って

ペルーでガイドに聞いてみたことがあった。

首をかしげながら返ってきた答えは、

「きっと、大っきなカマドで焼くからでしょう。」

       

朝食をとりながら窓の外を眺める。

タクシーが連なって

ホテル横の脇道を通り過ぎていく。

ボール皿状の地形の町、ラパスの道は

そのほとんどが坂道である。

おまけに海抜3,650メートルで空気が薄いため

歩いて5分ぐらいの距離でも

息はハアハア、心臓はドッキドキになる。

したがって、移動はほとんどがタクシー。

つまり、タクシーを乗りこなせれば

ラパスの町を、ほぼ極めたといってよい。

6ボリビアーノ(約160円)もあれば

ラパスの町内だったら、たいていの所へ行ける。

滞在中、大変お世話になった。

    

午前10時、マリセ−ラさんと待ち合わせる。

買おうか、買うまいか、ゆれる心を押さえつつ

最後の買い物に出る。

     

午後0時、ホテルをチェックアウト。

ワゴン車で空港に向かう。

チャランゴ奏者のマリセロさんが見送りに来て下さった。

    

空港でのボリビア出国の際のチェックは、

とても厳しかった。

各自、個室に入れられてのボディーチェック。

及び荷物検査。

コカインの原料であるコカの葉の持ち出しを

禁じているからである。

べつにコカの葉を持っているわけではないのだが、

なかなか緊張する。

別れ間際にマリセ−ラさんから

「あなたたちが見えなくなって15分間は、

ワタシ、ここにいますから、

何かあったら大声で呼んでください」

といわれた意味がわかった。

     

航空会社は、行きと同じヴァリグブラジル航空。

ラパスから約3時間30分かけて

ブラジルのサンパウロへ。

乗換のため5時間ほど空港内で暇をつぶし、

このあと、ロサンゼルスに向かって約11時間の飛行。

トランジット・ルームに2時間ほど詰め込まれ、

やっと、日本に向かう。

成田までは、約10時間。

結局、ラパスから成田まで

約32時間かけて帰ることになる。

客席は比較的空いていて、

また、旅の疲れも重なってか

食事と映画上映時間以外はほとんど熟睡状態。

全く苦痛を感じない32時間だった。

    

日本時間7月3日(金)午後0時8分。

成田空港、到着。

    

飛行機を降りると

うだるような熱さと湿気。

南米での乾燥した過ごしやすい気候への恋しさと

帰ってきたんだという懐かしさが

僕の心の中で、複雑に絡み合っていた。

おわり


最後までおつき合いくださいまして

どうもありがとうございました。

ご感想、ご質問などありましたら

ぜひ、Eメールでお聞かせ下さい。

木村健太郎

kenta90@t3.rim.or.jp


2000年3月1日〜14日までの2週間、

木村健太郎は、再びボリビアを訪問しました。

引き続き、どうぞお楽しみください。

「ボリビア・カルナバル・ツアー・2000」


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