
03・ケーナ類について
ケーナ類について
ラテン語で頸骨(下肢、中空で中は骨髄が入っている)を Tibia という。
Tibia とは笛の意味もある。(がくがく辞典、文芸春秋社 P228)
同様に身体の博物誌(大学教育社)によると
古代エジプト人は頸骨から笛を作り、シビと呼んだ。
シビは Tibia と同義語で、シビが唐に伝わり、それが尺八の名になったという。
シルクロード沿いの各々の地方にケーナに近いものが残っている。
ケーナに近い(らしい)ものは、Korea の短簫(小泉文夫、フィールドワーク P228 参)
中国の洞簫、イランのネイ、アラブのナイ、ブルガリアのカヴァル、チベットにもあるらしい。
そして、日本の尺八。
正倉院宝物の古代尺八は現代の尺八と少し異なり、裏1穴、表5穴(現代尺八は表4穴が普通)で、
彫刻入りで骨、または象牙で出来ていた。
アンデスの出土品の笛にも、人頸骨の彫刻入り5穴のものがあるという。ケナ?!
ポトシ県の小型ケーナは、表5穴で、ケーナの一番下の穴を無視した運指と同じだという。
古代アンデスのケーナに近い古いスタイルだという。
古代アンデスのケーナと古代日本の尺八は、現代のそれぞれよりも
なぜかそっくりな形をしていたようだ。