
15・チョケーラ
チョケーラ Choquela Chuquila ラパス県パカッヘ郡など
音程が1音高いケナケナといった笛で基音F♯
角型歌口45〜47cm、径2.5cm。
名はアイマラ語で「野生のジャガイモ」に由来する(チョケ→ジャガイモ)表6,裏1
農民の音楽とわかる。
プレコロンビア期以前に起源を持つと言われる・・・といわれていたが、
チョケ〜の発音はどうも異なるようである。
実際ジャガイモよりキヌアではないか?
通常、笛(単一サイズ)24本(時にその半分)とワンカラ1台、女性4人男性1人の歌で合奏。
踊りはキツネの狩りとジャガイモの収穫を表している。
グルーポ・アイマラによると春だけの楽器である。
(パカッヘ郡カキアビリ、ラウラ リョコリョコ両集落の例)
3de Cruz(Fiesta de Cruz)・21〜29 de Sept(San Miguel)
笛吹は紅白の羽根飾り(フラミンゴ、パリワナともいう)のついた帽子ををかぶり、
白いエプロンというより巻きスカートに白シャツ、黒ベストを着ている。男性のみ。
(羽根帽子は Mochulluと呼ばれる・・・イタラケの例)
響き線付きワンカラをたたいているのは、クシージョ Khusillo の衣装を着て楽しく盛り上げる。
トランプのジョーカーのようなマスクである。
踊りの中心に、1本の丸太にボリビア国旗と同じ色の赤、黄、緑の各々のリボンが編み込んで
そのリボンの一端を各々が手にしている。
この踊りで編み込まれていくリボンの織物を「ピューマの瞳」 PumaNaira と呼ぶ。
踊りの絶頂期まで、共同体の長(Mallk) は、彼の奥方(T'allas) と地母神パチャママに
チチャ酒と香を捧げる。豊かな収穫をお願いするためである。
そうこうしているうちに踊り手たちはリボンを編み込み続けステップを、
蜘蛛の巣の一種がビクーニャをとらえて、毛を刈り取るという型に整えていく。
その後踊り手はリボンを解き、長(Mallku)は、引き続き地にチチャ酒を捧げる。
これをチャリャ Ch'alla と呼び、日本の乾杯の挨拶と同様の使われ方もする。
Ch'alla といって、地面に3分の1〜4分の1位をこぼす。
地面は酒の香りに包まれる。
最も飲み屋では、遊び心で指先で少しお酒を落とすくらいで、
木の床にこぼす人はあまり見ない・・・余談であるが・・・
チョケーラは、雨乞いの楽器で、アイマラ族の古くから伝わっている音楽の要素が強いと思う。
E・カブールの文献のチョケーラの所に、
ラパス県のワリーナの60cm(guia)と40cm(malta)の大小のチョケーラの話がある。
橋本仁氏も基音Doのマルタ・チョケーラを買いたいという話を聞いた。
ラパス県バウティスタサアベドラ郡アマレテのキリスト聖体節(コルプスクリスティー)のチャトレの
踊りで合奏されるものもこの大小のチョケーラと書いてあったが、
楽器のサイズが異なるので、これらは別の楽器と考える方がよいと思う。
アマレテのものは、ケーナ、チャトゥリプリ参照。
Musik IMA B5 P32
E.C. P63 CD Ritual 英文 11
M.A.B. P18
M.I. P63
Foto Fiesta P74
仏語 P83〜84
Awatin~as Kullaquita de Bolivia
A-2 A-4
Aririna~ CD1-C Awki-awki
Grupo Aymara 伝説の祭宴 4 Karwan Choquela
Cultura Andina A-5 Kasarjeta
A-1cb Llaqui
chuyma(jarawi)(CD Aririn~a-36)(c,oroscoASCAP)
ARAWI「Wiphala」 B-6 CD-112 (Comunidad Patapatani)
Sol del Ande B-4 KHARWANI
パハブラーバ(Helenciai)B-2
パヤスには、チョケーラという名で、Kantuの型式で書かれた曲がある。
また、ラカージャ村では、ケナケナもチョケーラも存在するが、
片方ケナケナは、キノアの収穫に、チョケーラh、リャマの繁殖を願うのに使われているという。
(コンピの例では、ケナケナはボーラを使っているので、ジャガイモ・・・
ところで、パカッヘ郡のラウラ リョコリョコのチョケーラを自分で吹いてみると、
同じサイズの笛しかないのに、一部だけハモって聞こえる。
同じ音の部分だけがそうなる。
同じ運指で強く吹いたところで、倍音が出ているようだ。
それで音を当てはめてみると、現代的ケーナと運指と同じでないことがわかる。
又、カルワニのチョケーラ・・・というように、
カルワニ・・・リャマや羊(あまり区別されていないようだ)を飼う牧童のものである。
チョケーラ カマーチョ郡イタラケの例
5月3日 Fiesta de Cruz 聖十字祭
小さなワンカラ(Phutu Caja)と合奏される。
服は毛糸の耳当て付き帽子(Lluchu)の上に、
フラミンゴの一種のパリワナの羽根で飾った帽子をかぶる。
これは、Mochullu モチュリュと呼ばれる。
剣とビクーニャの毛皮を持ち、袋、2つのコカ袋(チュスパ)を交互にかけ
白い帯、黒いズボン、サンダル(Wiscus)
カセット Musica Tradicional Comunitaria
de Bolivia より
チョケーラ実測
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F F♯ G A B C D E
−20 −20 +20 −20 −30 +20 +20 オクターブ上で測定
チョケーラ参考音源
Los Kollanas B-1 Choquela